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ボルネオの旅ー8 クレイジー上等じゃい!

bovontheleaf

Bobが小さいのか葉っぱが大きいのか?そのどっちもです。

さて、ダナンバレー自然保護区でのジャングルトレッキングも
朝のトレッキングで終了だ。9時半にチェックアウトのドイツ人夫婦は
パスしたのでアベルと二人でキャノピーウォークへ。
さわやかな朝、あちこちから鳥の軽やかな鳴き声がしてとても気持ちがいい。
「ここでバードウォッチングアイを駆使しなくては!」枝が揺れるとそこを
双眼鏡ですかさず探す。コノハドリというまさに木の葉のような色した地味目
な鳥やヒイロサンショウクイのメス、これも地味っちゃあ地味、そんな物しか
見られず、すっかり目が肥えてしまった贅沢ものの私には今ひとつで、メガネザル
とかの小さいお猿が見たいんだよ~!と思う。「おお!これは獣系の動き!」
揺れる葉っぱを双眼鏡で覗き込んだら真っ黒い背中に赤毛の胸のミケリスを発見。
黒光りしていて毛並みがきれい。のんびり過ごしてトレッキング終了。小さいお猿
はとうとう見る事ができず。残念・・・

1時にチェックアウトなので朝食後シャワーを浴びたり散歩したり1時間くらい
荷物をパッキングできたし(私の荷物はいつも10キロ前後の重さで、大きさと
しては普通なのだが、その中に入れた小さな持ち物の種類の多さは半端じゃなく、
パッキングにとっても時間がかかるのだ)ゆったりと過ごすことができた。
1時にアベルも見送ってくれると言うのでチップあげた方がいいよね?と
奮発してMR15(約¥450)をポケットに入れておいたら忙しかったのか
見送りしてくれなかった。あ~あ、アベル、残念でした~。
BRLは教育の行き届いたスタッフも感じ良く、施設もとても快適で素晴らし
かったんだけど、貧乏バックパッカーの私には刺激が少ないというのでしょうか
やっぱり一人旅には向いてないね!って印象。カップルかファミリーで
行く所ですね、はい。

BRLの4WDでラハダトのバスターミナルまで送ってもらう。行きは居眠り
して舟漕いでたから気づかなかったけれど、天然の熱帯雨林の森を一歩
外れるとアブラヤシのプランテーションがずっとずっとずっとずっと
びっくりするほどずっと続く。同じ緑でも天然と人工の差があまりにはっきり
していて、不自然で破壊的なのだ。キナバタンガンでゲイブリエルが
ロバートさんにジャングルの開発について意見した時(英語があまりに
流暢で全然聞き取れなかったけど言っている意味はなんとなくわかった)
ロバートさんは外から来た者は簡単に自然保護を説くけれど、私達はここで
暮らしているんだよ。私達にも暮らしがあるんだよ。だから今いかに人間
と自然を共存させるのか日本の企業と一緒に取り組んでいるんだ。とヤシの
実洗剤のサラヤパンフレットを見せてくれた。ボルネオに来るって考えて
いなかった12月だったかに、そういえばタイアップ広告でボルネオの動物達
のイラスト描いてたんだよね~!忘れていたけど。ちょっとご縁があるわ~。
大変難しい問題である。そしてボルネオの熱帯雨林を知らずに破壊しているのは
日本の消費者でもあるのだ。

さて、ラハダトのバスターミナルでセンポルナに行きたいと言うと、停まって
いたミニヴァンがそうだ、と荷物を積まれて、中に入ると運転席から後ろ3列に
ぎゅうぎゅうに地元の人達が乗っていた。前の列は子供を5人連れたお母さんで
小さい妹、弟が後ろ向きに地べたに座らされていた。出発するなりビニール袋に
吐き続ける妹。それも2時間以上ずっと吐いていて『よく死なないなあ・・・
水も飲まずにこれだけ吐いてたら脱水症状になっちゃうよ』と思ったけど、
さすがに厳しい環境で生きている子供は強い。次にその隣にいた弟も吐き始め
弟のもたれかかっているのは私の荷物で『頼むから私の荷物にだけは吐かないで
くれ~』と祈る。(鬼か?でもちびっ子達にあめ玉あげたりしたぞ)お母さん、
子供達ただでさえ気持ち悪いのに後ろ向きはダメでしょー。そんで椅子じゃないと
振動も直接響いちゃってますますダメでしょー。しかしそんな余裕は全然ないのか
ビニール袋を握らすのみの母であった。きびしーねえ。

3時間くらいかかっただろうか、センポルナのバスターミナルに着いた時は暗く
なっていた。街の地図もないしよくわからないからロンプラに載っていた一番安い
宿に泊まる事にしようと、降りたミニヴァンの運転手に「ここのLee's Rest
house&Bed に行きたいんだけど、どこか知ってる?タクシーで行ったらいいの?」
と聞いたら「これで連れて行ってやる。MR10だと」言うので、乗り込んで
「MR5にして~!」と言うと「10だ」と言うから「5!!」と言い続けた。
だってこの間乗ったタクシーがMR4だったんだから、それが正当な価格だ。
そしてそこのバスターミナルからほんのちょっとの所にある高級リゾートに
連れて行くから「ここじゃないよ!Lee'sなんとかだよ!」と言うとちょっと
進んで車を降りて聞きに行き、ちょっと待ってくれと魚市場で魚を買い、
もう一度場所を聞き「よし、わかったぞ!」と連れて行かれた先はなんと!
さっきのバスターミナルだった。。。バスターミナルの1本筋違いのところに
あったのだ。で、MR10だと言う親父。「何言ってんの?最初のバスターミナル
にぐるっと戻ってきたんじゃん!MR5だってば!」「MR10だ」と言うもん
だから頭に来て「私はここに行きたいってガイドブック見せたらあなたが勝手に
連れて回ったんであって、それでMR10だなんて!!」と大声で言っていたら
Lee'sのレストランの娘と母がびっくりして出てきたので「ちょっと聞いて下
さいよ~!!!この親父が勝手に間違って連れて回ったくせにMR10とか言う
んですよ~!!」と味方に引き込もうとすがる。親父もなんか言うから「自分で
間違って連れて行って、魚買ったりしてたくせに!!!」親父が怒り出して
「金はいらない!あんたはクレージーガールだ!」「MR5払うってば!」
「いらん!」あーそうーですか!私は最初から5って言っていたんだし、
宿聞いて探してくれたんだからお金は払うって言ってるのを、欲をかいて
MR10にこだわるからいけないんだよ。クレージー上等じゃい!!
私は悪くないもんね~。

* * * * * * * 
清志郎が死んでしまった。。。まだ実感できないでいる。
私は日本の曲を一切聴かないのだけど、清志郎だけは別だった。
本物のロックスターだったね。あんな人はもう現れないだろうな。
トランジスタラジオを聴くと高校の屋上で「なんて今の私にぴったり
なんだろう」と思いながら聴いていた日々がフラッシュバックする。
先週、多摩蘭坂をたまたま通った。(親父ギャグじゃない)悲しかった。
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